こんにちは。今回は、真空チャンバーの修理とメンテナンスについて詳しくお話しします。
真空チャンバーは、精密機器や研究設備の重要な部分を担う装置です。
しかし、長期間の使用や環境要因によって、さまざまな不具合が発生することがあります。
なのでここでは真空チャンバーのトラブルシューティングやメンテナンスの方法について解説し、具体的な解決策をご紹介します。
真空チャンバーのよくある不具合
まずは、真空チャンバーにおいて発生しやすい不具合の確認からです。
代表的なトラブルとして、以下のようなものがあります。
1. 真空漏れの発生
真空装置で最も多いトラブルが、気密性の低下による「真空漏れ」です。これは、Oリングの劣化やフランジの歪み、溶接部の亀裂などが原因で起こることが多く、真空度が維持できなくなる問題です。
2. 到達真空圧の低下
チャンバーが適切な真空度に達しない場合、ポンプの性能低下や内部の汚れ、配管の漏れなどが考えられます。
3. 真空ポンプの異常
真空ポンプの異音やオイルの汚れ、動作不良が発生すると、チャンバー内の真空を適切に維持できなくなります。
4. 内部部品の破損・腐食
長期間使用することで、内部の配線やフィードスルーが損傷したり、金属表面に腐食が生じたりすることがあります。
真空チャンバーのトラブルシューティング
不具合が発生した際に、どのように対処すればよいのかを見ていきます。
1. 真空漏れのチェック方法
- ヘリウムリークテストの実施
ヘリウムをリークディテクターで検出し、漏れの発生個所を特定します。 - Oリングの交換
劣化したOリングは密閉性を損なう原因になるため、定期的に交換が必要です。 - フランジ部分の増し締め
長期間の使用による緩みがないか確認し、適切なトルクで締め直します。
2. 到達真空圧の低下への対応
- 真空ポンプのオイル交換
オイルの劣化や汚れが原因でポンプの性能が低下することがあります。 - 内部の清掃
チャンバー内部の汚れが原因で気密性が低下することがあるため、アルコールや洗浄液を使用して定期的に清掃しましょう。 - 配管や接続部の点検
配管や接続部に小さな漏れが発生していないか、慎重にチェックします。
3. 真空ポンプの異常対処
- 異音がする場合の確認点
ベアリングやローターの摩耗が進んでいる可能性があるため、早めの点検・修理が必要です。 - フィルターの清掃・交換
ポンプのフィルターが詰まると、吸引性能が低下するため、定期的なメンテナンスが推奨されます。
4. 内部部品の修理・交換
- フィードスルーやセンサーの交換
配線やコネクタが損傷している場合、新品の部品と交換することでトラブルを解消できます。 - 金属部の表面処理
腐食が進んでいる場合、表面のクリーニングや研磨を行い、必要に応じて再コーティングします。

真空チャンバーのメンテナンス方法
日常的なメンテナンスを行うことで、トラブルの発生を最小限に抑えることができます。
1. Oリングの交換
- 交換頻度
使用頻度や環境にもよりますが、1年に1回程度の交換が推奨されます。 - 交換手順
取り外し後、新しいOリングに適量の真空用グリースを塗布し、丁寧に取り付けます。
2. 溶接修理のポイント
- ステンレス vs アルミの違い
ステンレスはTIG溶接が適しており、アルミは専門的な溶接技術が必要になります。 - 修理時の注意点
チャンバー内部が熱影響を受けないように注意しながら、慎重に施工を行います。
3. チャンバー内部の清掃
- 清掃に適した溶剤の選定
アルコールやIPA(イソプロピルアルコール)を使用し、部品にダメージを与えないよう配慮します。 - 乾燥工程の重要性
残留物が真空性能に影響を及ぼさないよう、完全に乾燥させることが重要です。
さいごに
真空チャンバーは定期的なメンテナンスと早めの修理対応が重要です。
✅ 真空漏れや真空圧の低下は、Oリングやフランジのメンテナンスで防ぐ。
✅ 真空ポンプの異常は、フィルター交換やオイル交換で対応。
✅ 溶接修理が必要な場合は、材質に適した方法を選ぶ。
これらの対策を実施することで、長く安定して真空チャンバーを使用することができます。
定期的なチェックと適切な対応を心がけ、トラブルを未然に防ぎましょう。
真空チャンバーの管理についてのご相談は、東大阪の真空屋ヒロテックまで!