真空漏れの原因と対策法を徹底解説!装置の信頼性を守るポイント

こんにちは。今回は「真空漏れ 対策」について、現場でよくあるお悩みとその解決策を中心に、肩の力を抜いてお話ししていこうと思います。

真空装置を扱っていると、一度は直面するのが “真空漏れ” の問題。たとえほんのわずかな漏れでも、装置の性能や信頼性に結構な影響を及ぼしますよね。この記事では、真空漏れの原因や見つけ方、そして実際にどう対策していくかを、できるだけわかりやすくまとめてみました。日々の点検や保守のヒントになればうれしいです。

真空漏れって?どんな仕組みで起きるの?

真空漏れというのは、本来ぴったり密閉されているはずの空間に外の空気やガスが入り込んだり、逆に中から抜けてしまう状態のことです。真空システムにとってはなかなかの悩みのタネで、性能維持には避けて通れない問題です。

真空漏れにはこんなタイプがあります
1. ガス透過型
部品の素材そのものをガスがじわじわ通ってしまうケース。樹脂系パーツに多いですね
2. すき間型漏れ
Oリングやフランジのつなぎ目からスーッと漏れてしまうタイプ。
3. 拡散型漏れ
金属の超微細なすき間をガス分子が通っていく、まさに“じわじわ系”です。

対策もタイプごとに変わってきますので、まずはどんな漏れが起きているのかを見極めるのがポイントです。

真空漏れの主な原因はここにある!

実際の現場でよく見られる原因をピックアップしてみました。

1. Oリングの劣化や変形
ゴムは時間が経つと固くなったり、ひび割れたりしますよね。取り付け時のちょっとしたキズや汚れも、実は漏れの原因に。
2. フランジの締め付け不足
均等に締められていなかったり、トルクが足りなかったりすると、そこから隙間ができて漏れてしまうことも。
3. 溶接部にできる微細なクラック
古い装置にありがちなのが、金属疲労によるクラック。目に見えないレベルでも油断できません。
4. 配管の接続不良
ネジの締めが甘かったり、シール材の選び方がちょっとズレてたり。意外とこういうところで漏れが出ます。
5. フィードスルーや端子部の劣化
信号や電源を通すパーツも、使い続けていると気密性が落ちてくることがあります。

漏れの検出方法はいろいろあります

原因が分かってきたら、次は “どこで漏れてるのか” を突き止めないといけません。
ここでは代表的な検出方法をご紹介します。

ヘリウムリークテスト(質量分析法)
高感度・高精度で、かなり小さな漏れもキャッチできます。設備はちょっとお高めですが、信頼性は抜群。
スニファー法(嗅ぎ取り方式)
ヘリウムを装置に満たして、専用プローブでスーッと探していくやり方。手軽な現場チェック向けです。
圧力上昇試験法
チャンバーの中の圧力がどう変わるかを測って、漏れの有無を判断する方法。大型設備にも使えます。
石鹸水法
古典的だけど今も健在。泡が出れば漏れてます。設備いらずで簡単にできるのがうれしいところ。

現場でできる真空漏れの対策いろいろ

では実際に “どう対処するか” のお話です。現場でもよく行われている方法をいくつかご紹介します。

Oリングの見直し

  • 適材適所の材質選び(NBR、FKM、シリコンなど)
  • 年1回くらいの定期交換が安心
  • 真空グリースをうまく使って密着度アップ

フランジ部分の締め付けを再チェック

  • トルクレンチで均等に締めるのが基本
  • ガスケットの交換や再締めもお忘れなく
  • 傷やゆがみがないか、目視チェックも大事です

溶接部の修理

  • TIG溶接で細かいクラックを補修
  • 必要に応じてクリーンルームでの作業も
  • 材質に合わせた溶接方法を選びましょう

フィードスルーの再確認

  • 気密性に優れた製品に更新
  • テストベンチでしっかり事前確認
  • 定期的な気密チェックもおすすめです

日常メンテナンスの習慣を

  • 点検表を使ってチェック項目を整理
  • ポンプやOリング、フランジを順番にチェック
  • 実績データをもとに交換タイミングを決めると楽です

実際にこんな改善がありました

事例1:Oリングの劣化で真空不安定
FKMに材質を変更+定期交換ルールを作ったことで、装置が安定稼働。
事例2:溶接部の微細クラックを発見
なかなか漏れ箇所が見つからなかったけど、ヘリウムテストでピンポイントで検出→補修して性能回復!
事例3:古い設備を再稼働
配管まわりの漏れが複数見つかり、接続部品を全交換。無事に基準内まで漏れ率を抑えることに成功。

さいごに:真空漏れ対策は“こまめに、ていねいに”

真空漏れって、正直めんどうに感じることもありますが…、しっかり向き合えば防げることも多いんです。

ポイントをもう一度:

  • Oリングは定期的に交換&選定も見直し
  • フランジまわりは締め方がキモ
  • 溶接や端子も「気づいたときにメンテ」が大事
  • 定期点検と記録管理を“ゆるくでもいいから”習慣化

それでも漏れが止まらない時や、大きな装置で困った時は、遠慮せず是非うちに相談してみてください。
経験豊富な目で見させてもらいます!

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
ちょっとでも「なるほど」「やってみようかな」と思ってもらえたら嬉しいです!

真空の漏れについての対策など、ご相談は、東大阪の真空屋ヒロテックへ!

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